コウイカ
産卵期は3〜6月で、卵は海藻などに1粒づつ産み付けられる。7月にふ化した稚イカは100日で胴長5〜10cm、200日で10〜15cmに成長する。寿命は1年と考えられている。このため6〜7月には、ほとんど出回らない。8月に入ると、その年に生まれた5cm前後のものが入荷するようになる。これは「しん(新)イカ」と呼ばれる。
ケンサキイカ
産卵期は3〜10月で、卵は数粒が入った房状の塊で海底の砂上に産み付けられる。生まれる時期によって成長が異なり、春生まれ群が最も成長が早い。1ヵ月で1.8〜2cm成長する。寿命は1年と考えられている。産卵期が長期に渡るので、ほぼ通年入荷する。
ヤリイカ
産卵期は2〜6月で、卵は数粒が入った房状の塊で海底の岩や魚礁に産み付けられる。6ヵ月で8cm、8ヵ月で10cm、1年で23cmになる。寿命はおよそ1年。5〜11月には食用に適した大きさになっておらず、やや沖合にいるためか岸近くの網では漁獲されないため、入荷しない。
アオリイカ
産卵期は周年におよぶが、本州沿岸では5〜8月。卵は数粒が入った房状の塊で海底の岩や魚礁に産み付けられる。1ヵ月に5cmの早さで成長する。寿命は1年。産卵期が終わる8月から成長した個体が現れる12月頃までは、あまり入荷しない。
スルメイカ
産卵期は1〜3月、6〜8月、9〜11月の年3回ある。卵は浮遊性の卵を産む。生まれる時期によって成長が異なり、秋生まれ群は1年で27cm前後、冬生まれ群は24cm、夏生まれ群は23cmになる。寿命は1年と考えられている。産卵期が長期に渡るので、通年入荷する。
ソデイカ
産卵期ははっきりしないが、6月に和歌山県の沖合で、浮遊性の卵が見つかっている。寿命は1年と考えられている。成長は非常に速い。山陰では独特の樽流し漁で漁獲され、9〜12月に入荷する。
マダコ
産卵期は3〜11月で、海底のくぼみや石の下などに藤の花に似た房状の卵塊を産み付け、ふ化するまで親が保護する。2ヵ月で1.3cm、10ヵ月で60cmに成長する。寿命は1〜2年と考えられている。産卵期が長いため、通年入荷する。
イイダコ
産卵期は2〜8月で、貝殻などに藤の花に似た房状の卵塊を産み付け、ふ化するまで親が保護する。寿命は1年と考えられている。産卵期が長いため、通年入荷する。
ミズダコ
産卵期は6〜7月で、海底の岩棚や岩穴に藤の花に似た房状の卵塊を産み付け、ふ化するまで親が保護する。1年で体重40g、2年で2kg、3年で14kg、4年で30kg以上になるが、個体差が大きい。寿命は4〜5年と考えられている。産卵後は死ぬが産卵期以降でも大型の個体がいるので、通年入荷する。
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